3月19日 晴れ 起床7時
おじや、味噌汁、りんご、青汁。
昨晩は「えびすや」。
カウンターのいつもの席に常連のDさんがいた。
僕はDさんの隣に座る。Dさんがいる日は、そこが
僕の席になる。
「注文は!」
ホラン嬢が顔を突き出して注文をきく。
「あ・な・た」
なんてね、言わないけどね。
「芋のお湯割りに、刺身、焼き魚はカレイ」
腹が減ってるのでオデンも注文。
「えーっと、大根と、椎茸と、スジ」
Dさんは瓶ビール。
僕はお湯割りをちびちび。Dさんが何か話し始めるの
を待つ。
「月光亭」は5月8日まで長期休業。
「えびすや」で調子をつけても、しばらくは行き場
がない。メインイベントの無いプロレスかいな?
ぽっかり穴があいた。
開高健は寝転がって本を読んだ。
僕も大抵は寝転がって本を読む。
でも、昼間ならいいが、夜になると天井の照明が目に入
り、かなり読みずらい。
母は「寝転がって本を読むとデブになるぞ!」と、中学の
頃からデブの息子に云う。「もうデブやわ!」母親と掛け
合い漫才をしてもしょうがない。僕は「寝転がる」を前提
に、卓上ランプを購入した。
その時にひらめいた。
今僕が本を読んだり、ギターを弾いたり、歌を歌ったりし
ている部屋が、果たして「自室」と呼べるのかと。
そこが、部屋らしい部屋なのかと。なぜ、椅子と机がない
のかと。なぜ、こたつ中心なのかと。
そこは部屋ではなく「巣」なのではないか。
パソコンは興味ないからそもそも無い。
こたつ以外には大きな座り机が2台。本棚がふたつ。
見ようによっては、閑散としている。
冬の間、机は使わない。
2台の机は、単に、物を載せる台と化している。
「いかん、いかん、いかん!」
機能性あふれる部屋にしなければ、何も生まれないぞ。
僕は自身の才能のなさを、部屋のせいにすることにした。
これで「呆れるほどの怠惰」を、誰かのせいに出来る。
卓上ランプひとつの効果は以外にデカいぞ。
なんか、色々買いたい。
これは「月光亭」長期休業の影響か?
体調が良くなったのかなー。
「春・だ・か・ら・よ」
オデンの湯気の向こうで、ホランがそう云った。